FXのスワップあるいはスワップ金利とは各国の通貨毎に設けられている金利の差、あるいはその金利差を利用して儲ける手法になります。まず初心者の方でもわかるように簡単に説明すると、大前提として外国為替を行う場合利用者とFX会社は互いに借金をしている関係にあります。（→FX初心者向上委員会）例えば「円売りドル買い」の場合利用者がFX会社に対して円を借りドルを貸している、FX会社は利用者に円を貸しドルを借りている状態になります。そしてお金を借りるという事は必然的に利息が発生する事になります。ただ円は世界的に見て金利の低い通貨である一方、オーストラリアドルやニュージーランドドル等の金利が高い通貨も世界には存在します。その為例え買った通貨と売った通貨の価値が何日も安定しており全く変わらなかったとしても、しばしばこの金利差により金額の差が開いていく事があります。例えば米ドル/円の通貨ペアと仮定して一ヶ月で100万円が101万円に、金利の高いドルは10000ドルが10500ドルになったとします。（1ドル＝100円）この状態でポジションを決済する（借りた金を返して貸した金を返してもらう）と4万円相当の差額が発生する事になります。そして不公平が無いようこの差額をFX会社が持つことになります。これがスワップポイントと呼ばれる儲けであり、これを使って儲けるのがスワップという事になります。また上記の例は差額分をFX会社が払う形になりましたが、もし通貨ペアが逆だった（ドルを売って円を買っていた）場合この差額は利用者の方が支払う事になるので注意が必要です。なおこの差額を補填するスワップポイントの量はFX会社によって異なる為、自分の利用する予定の通貨ペアに設けられたスワップポイントの高い会社を選ぶと良いでしょう。
スワップでFX会社を比較
| 会社名（10,000通貨/1日の金利） | 米ドル | ユーロ | ポンド | 豪ドル | NZドル | カナダ | スイス | 南アランド |
| /円 | /円 | /円 | /円 | /円 | /円 | /円 | /円 | |
外為オンライン |
-5円 | -10円 | -20円 | -65円 | -85円 | -15円 | -10円 | -150円※ |
GMOクリック証券 |
4円 | 13円 | 22円 | 69円 | 73円 | 23円 | 1円 | 11円 |
DMM FX |
1円 | 10円 | 15円 | 64円 | 60円 | 16円 | 2円 | 10円 |
FXトレーディングシステム |
3円 | 10円 | 12円 | 62円 | 68円 | 14円 | 1円 | 100円※ |
ヒロセ通商 |
0.5円 | 1円 | 8.5円 | 5.5円 | 2.1円 | 0円 | 0.5円 | 6.2円 |
※は10万通貨あたりの金利です。
初心者の為のスワップ攻略
スワップもスプレッド同様に全ての通貨ペア間に存在する概念の為概ね全ての取引に影響すると言って良いでしょう。ただ金利で稼ぐというその性質上ある程度ポジションを維持するのが前提となる為、スキャルピングやデイトレードといった短期取引との相性はよくありません。また同時に例えスワップポイントが高くても通貨の価値そのものが大きく変わってしまう（1ドル=80円が1ドル120円になる）場合、結果的に殆ど儲けがなかったりむしろ赤字になってしまったりする可能性も否めません。その為スワップ向けの通貨ペアはスワップポイントが高い事以上に大前提として相場が安定している事が条件となります。例えば単純計算ではありますが1万円で60円/1日のスワップポイントがA社ではあるとして、これがひと月続けば1800円の儲けとなるわけです。なお初心者は勿論上級者にもスワップで稼ごうと思うならチェックしておきたいのはそのFX会社が現在キープしているポジションが未決済でも新たなポジションが設けられるか、未決済の状態でも儲け分を出金することが可能かといった事です。もし新たなポジションの確保や出勤に決済の必要がある場合、せっかくスワップで順調に設けられているポジションを一度手放さなくてはいけなくなるからです。